ビズリーチで企業からカジュアル面談のスカウトがあったけど、カジュアル面談って何聞かれるの?落ちることもあるの?
ビズリーチに登録すると、いろいろな企業から「プラチナスカウト」を受け取ります。
スカウト文面の中で、「カジュアル面談」を打診されるケースが多いものの、カジュアル面談についてよく知らないと、返信しても良いのか迷ってしまいますよね。
この記事では、ビズリーチで企業からプラチナスカウトが来た場合を想定して、カジュアル面談の基本から応用まで、現役でカジュアル面談を日々実施している採用担当者が詳しく解説します!
- カジュアル面談の基本
- 面接との違い
- カジュアル面談の流れ
- メリットや注意点
- カジュアル面談の応用
- 事前準備
- カジュアル面談その後のステップ
- 体験談
この記事を執筆しているしおりは、外資系企業の人事担当者として、実際にビズリーチでプラチナスカウトを送り、日々カジュアル面談を実施しています。
この記事を読めば、カジュアル面談について正しく理解し、うまく活用することで、魅力的な企業や求人への内定率を高めることができるようになりますよ!
転職者としてカジュアル面談を受けた経験、また採用側としてカジュアル面談を実施した経験、両方の観点から体験談をお話します!ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
\ まだの方はとりあえず /
カジュアル面談とは
カジュアル面談は、転職エージェントを通さずに、企業が直接採用をする際の手法の一つです。
正式な面接選考の前にカジュアルな雰囲気で行われるのが特徴です。
コロナ禍を経て、多くのカジュアル面談はオンラインで行われるようになりました。所要時間は30分から1時間程度が多いです。
「とりあえず面談で話を聞いてみたい」という段階では、対面よりオンラインのほうがお互いにとって負担軽減となりますよね!
この章では、カジュアル面談とは何かについて以下の2点を詳しく解説していきます。
- カジュアル面談の目的
- 「面接」との違い
1.カジュアル面談の目的
企業がカジュアル面談をする目的は、以下の通りです。
- 事前にマッチングを見て、より良い候補者を選考に呼ぶため
- 良い候補者を囲い込んで選考への意欲を高めてもらうため
- 事前に相互理解を深めておくことで、採用のミスマッチを防ぐため
カジュアル面談では、転職者の基本的なスキルや経験以外にも、以下のような点も同時に確認しています。
- 転職に対する温度感
- 転職の軸
- 求人への関心度
企業が転職者の情報を確認するのと同時に、転職者に企業の情報を知ってもらうための機会でもあります。
ビジネスの内容や求人の詳細要件を伝えることで、以下のような効果を期待しています。
- 企業への興味を深めてもらう
- 選考へのモチベーションを高めてもらう
つまり、企業と転職者が事前に情報交換をすることで、お互いのマッチングを見極めているんですね!
2.「面接」との違い
「カジュアル面談」と「面接」の違いを以下のようにまとめました。
カジュアル面談 | 面接 | |
目的 | 企業と候補者が情報交換をしてお互いにマッチングを確認すること | 企業が候補者のスキル、経験、適正などを評価すること |
選考の要素 | カジュアル面談単体での合否判定はない | 面接後には必ず合否判定がある |
内容 | 質問転職への温度感、企業への興味、今までの経歴、逆質問など | 今までの経歴や専門知識、応募動機、転職理由、キャリア観など |
雰囲気 | カジュアル、リラックス | フォーマル、緊張感 |
その後 | お互いに好印象なら選考に進む | 次回面接や内定など選考のステップ |
このように、「カジュアル面談」は「面接」とは明確に違いがあり、選考の要素はありません。
面接と違い、立場は対等でお互いのマッチングを見極める機会ということです。
ただ、企業側は「この人に選考に進んでもらいたいかどうか?」という観点でいることは事実です。
志望度の高い企業のカジュアル面談に参加する際は、念のため選考のつもりで臨むほうが良いでしょう。
\ 選考の前にカジュアル面談から /
カジュアル面談の流れ
一般的なカジュアル面談は以下の流れで進んでいきます。
- 自己紹介
- 転職活動状況について確認
- 会社やポジションの説明
- 質疑応答
- 次のステップについて説明
初めてのカジュアル面談で不安に思う以下のポイントについて、カジュアル面談の流れにそって解説していきます。
- どんなことを話せばいいの?
- 何を聞かれるの?
- 逆質問は何を聞けばいいの?
このような疑問にお答えします!
1.自己紹介
まずはお互いに自己紹介をします。
リラックスしてカジュアルな雰囲気で行うことが特徴のカジュアル面談では、面談担当者もざっくばらんにお話することが多いです。
私がカジュアル面談をするときは、自己紹介がてら、世間話をしたり、お天気の話をしたりして緊張感を取り除くようにしています!
自分からも、名前と在籍企業を改めて伝えましょう!
今日はお時間をいただきありがとうございます。
今日は◯◯についてお話を聞かせていただきたいと思います。よろしくお願い致します。
などの一言を添えると好印象ですよ!
2.転職活動状況について確認
自己紹介が済んだら、まずは転職活動への温度感を確認しつつ、転職の動機について質問することが多いです。
採用側は、転職活動の温度感を事前に知ることで、その後のステップでどんな説明をしたら転職者にとってちょうど良い情報になるのかを見極めたいからです。
例えばこのような質問をしています。
- 現在はどの程度、積極的に転職活動をしていますか?
- 転職を考え始めたきっかけはありますか?
- どのような転職軸で転職先を探していますか?
- どんな業界や職種に興味がありますか?
これらの質問に対する適切な回答方法を解説します。
どの程度積極的に転職活動をしていますか?
どの程度積極的に転職活動をしているかについては、正直に回答しましょう。
例えば以下のような回答になります。
期限は決めていないが、良いところがあれば転職したい
すでに転職活動を始めていて、1社書類選考、2社面接選考に進んでいる
今の時点ではまだ積極的に転職する気はなく、情報収集をしている段階
転職への温度感が低い場合でも、お互いに時間を取っているので「全く転職する気はありません」という回答は面談相手に失礼にあたります。
少なくとも「興味を持っている」ことが伝わる回答をしましょう。
転職を考え始めたきっかけはありますか?
転職を考え始めたきっかけについても、ある程度は正直に回答してかまいません。
在籍企業に不満があって転職を考え始めるケースも多いと思いますが、ビジネス上のコミュニケーションですので、愚痴や悪口に聞こえるようなネガティブな表現を並べるだけの回答は控えましょう。
「〇〇の状況を改善して、△△の環境で自分の力を発揮したい」
「現職では〇〇が実現できないので、△△にチャレンジしてみたい」
このように、不満があっても次の場所でのポジティブな期待が持てる表現に転換できると良いですね。
どのような転職軸で転職先を探していますか?
転職軸については、新しい職場やポジションに対する期待や希望条件を述べましょう。
- 職務内容
- 給与
- 勤務地
- キャリアの成長機会
- ワークライフバランス
などを含めて具体的に話すことが重要です。
ビジネス上のコミュニケーションにふさわしい表現に配慮した上で、自分の置かれている状況を正直に伝えることがポイントです。
3.会社やポジションの説明
カジュアル面談では、スカウトした企業側が、転職者に対して自社のビジネス内容や募集中のポジションについて説明することが多いです。
もちろんビジネス上のマナーとして、相手の会社についてある程度調べてから面談に臨むことが望ましいですよね。
しかし知名度の低い会社であれば、転職者は相手の会社についてあまり知識がなく、むしろ「どんな会社か知るためにカジュアル面談を受ける」というケースがほとんどです。
そのため、企業側の面談担当者は、以下のような点について説明をします。
- どんなビジネスをしている会社なのか
- どのように顧客や社会に対して役立っているのか
- 今どのようなポジションで募集しているのか
- 会社の魅力や仕事のやりがいはどんなことか
私は普段カジュアル面談をオンラインのビデオ会議で行うため、資料を画面共有しながら会社やポジションについて説明していますよ。
4.質疑応答
企業から転職者に対し今までの経歴について質問したり、逆に転職者から企業に対してビジネスやポジションの詳細、働き方などについて質問ができる時間です。
企業から転職者に対する質問の例
- 今までの経歴とそこで得たスキルや知識
- 今までの転職の経緯と理由
- 仕事をする上で大切にしていること
- キャリア目標
面接ではないものの、事前にマッチングを確認するために質問しています。
このような質問を想定して、ある程度は回答を用意していたほうがスムーズですよ。志望度の高い企業が相手であれば、自分の強みや実績についてもここでアピールできると良いですね。
転職者から企業に対する質問の例
- 仕事のやりがい
- 仕事内容の詳細
- オフィスカルチャー
- ワークライフバランス
企業のビジネスやポジションの説明を聞いた上で、不明な点があればここで確認しましょう。
また、自分が転職軸として持っているポイントについても確認しておきます。
転職者側からもマッチングを見ることが重要ですので、「自分の転職先として検討できるかどうか?」という観点で、必要な情報を得るようにしましょう。
5.その後のステップについて説明
最後に、カジュアル面談を終えたあとのステップについて説明があります。
企業によってまちまちですが、大まかには以下のような選択肢が多いです。
- 選考に進む場合の流れ
- 選考ステップ
- 選考に必要な書類
カジュアル面談後は、お互いに好印象なら次のステップに進むというしくみです。
企業が「ぜひ選考に参加してほしい」と思えば、上記の説明に加えて、具体的な選考日程までこの場で確認されるケースもあります。
「選考に参加してほしい」と依頼されても、転職者側であまり興味が持てず、応募しないというケースもあるでしょう。
反対に、転職者側が次のステップに進みたくても、企業側としてはマッチングが低いと判断するケースも残念ながらありえます。
カジュアル面談のメリット
カジュアル面談は、企業側にとっても転職者側にとっても以下のようなメリットがあります。
- 企業理解を深められる
- 会社の雰囲気を知ることができる
- オープンで率直な対話ができる
- ミスマッチを防げる
具体的なメリットについて、詳しく解説していきます。
1.企業理解を深められる
一つ目のメリットは「企業理解を深められる」という点です。
その会社がどのようなビジネスで顧客の役に立っているのか、ビジネス上の課題や事業計画はどのようなものかについて、企業の担当者から直接聞くことができるのは、転職者にとって大きなメリットです。
また、求める人物像など、今後選考に進んだときに役立つ情報も、転職エージェントを通さず直接企業の採用担当者に説明してもらえます。
このように、カジュアル面談は転職エージェントを通さずに企業の担当者から直接話を聞ける貴重な機会だと言えます。
2.会社の雰囲気を知ることができる
2つ目のメリットは「会社の雰囲気を知ることができる」です。
入社前にその会社の雰囲気を知ることはとても難易度の高いことです。言葉で説明してもらってもイメージが湧かなかったり、人によって捉え方が違ったりするからです。
カジュアル面談では面接選考の前に、企業の担当者と直接、カジュアルな雰囲気で話をすることができます。
その会社で実際に働いている人がどんな人なのか、その面談担当者を見ればわかりますよね。
- お硬い感じなのか?
- 緊張感があるのか?
- にこやかでリラックスした雰囲気なのか?
その担当者の雰囲気を見るだけでも、このような会社全体の雰囲気やカルチャーに通じるものがあるでしょう。
このように、カジュアル面談の担当者の雰囲気を通じて、どのような人がこの会社を選んで働いているのかを知ることができるのです。
3.オープンで率直な対話ができる
3つ目のメリットは「オープンで率直な対話ができる」です。
カジュアル面談は文字通り、「カジュアル」な雰囲気で実施されます。
緊張感のある面接と違って、自然体でオープンな対話ができるため、転職者は質問に対して率直に回答したり、企業に関して気になっていることを聞きやすくなるのですね。
企業にとっても、リラックスした雰囲気で転職者の本音を引き出せることはメリットになります。
面接の緊張感を感じる前に、お互いが自然体で情報交換をできるというのも、カジュアル面談のメリットです。
4.ミスマッチを防げる
4つ目のメリット「ミスマッチを防げる」は、企業側にとっても転職者側にとっても大きなメリットとなります。
企業の情報をきちんと理解しないまま面接選考に望み、緊張感のある面接を受けた結果、マッチングが低いという理由で不採用になるのは大きな労力を使うことになりますよね。
事前にカジュアル面談で情報交換し、転職者側にとって仕事内容や働き方、カルチャーなどの観点で「この企業は自分が転職したい会社ではない」と判断すれば、その後の選考に参加しなければいいのです。
転職者にとっても精神的な負担が大きく軽減されますよね。
一方の企業に取っても、職務経歴書を見て良いと思ってスカウトを送るわけですが、実際によく話を聞いてみると「思っていた経歴と違った」ということは良くあります。
本選考には社内の多くの人を巻きこむため、企業の本音としてはできるだけ採用確度の高い人を本選考に進めたいわけです。
カジュアル面談で事前に情報交換ができれば、マッチングを見た上で本当に良いと思う転職者だけを面接に呼ぶことができるというメリットがあります。
\ 企業スカウトを受け取る /
カジュアル面談のデメリット
メリットだらけのカジュアル面談にも、デメリットはあるのでしょうか?
しっかり準備して臨めば、デメリットは特にありません。しかし、準備不足で臨むと以下のようなデメリットがあるので注意してください。
- 本選考への扉が閉ざされる可能性がある
- 応募を急かされることがある
どういうことなのか、詳しく見ていきましょう。
1.本選考への扉が閉ざされる可能性がある
カジュアル面談は、事前に企業と転職者がお互いのマッチングを見る目的で行われるものです。
そのため、転職者側が本選考に進みたいと思っても、企業側からマッチングが低いと判断され、本選考の案内をされないなど「事実上の不採用」となり本選考への扉が閉ざされる可能性があります。
しっかり準備した上でマッチングが低いなら、それは仕方ないことだと思います。能力が低いと言われているのではなく、あくまでも当該ポジションとのマッチングが低いというだけのことです。
マッチングが低い状態で無理やり本選考に臨んでも結局不採用になる可能性が高いし、仮にそのポジションで採用されても、転職後に活躍するのは難しいことですからね。
ネガティブに捉えず、もっと他にぴったりマッチするポジションを見つける方がお互いにとって良いことです。
ただ、単なる準備不足でマッチングが低いと判断されてしまうのはもったいないことです。
カジュアル面談を文字通り「カジュアル」に捉えすぎて、何も準備をしない状態で臨むと、自分の実力や経歴をきちんと相手に伝えることができず、本当はマッチするかもしれないのに評価されないリスクがあります。
2.応募を急かされることがある
応募を急かされず、自分のペースで転職活動できることがビズリーチ自体のメリットです。
ところがカジュアル面談を通して企業から評価され、「ぜひ応募してほしい!」と思われると、仮に転職自体への意欲が低い状態であったとしても、企業から応募を強く進められたり、急かされたりするケースがあります。
カジュアル面談で「欲しい人材だ!」と思えば、その転職者を逃さないように、他社に取られないように、応募を強く進めたり、急かしたりするようなコミュニケーションになってしまうこともあるのですね。
もし転職者の意欲が低い場合、将来的な企業とのパイプを作っておければ理想的です。しかし、すぐに応募する気がないなら、企業は他の候補者を優先することになり、そのバランスは難しいところです。
ビズリーチのカジュアル面談で落ちることはある?
選考要素のないカジュアル面談でも、不採用になって落ちることはありえるのでしょうか?
結論としては、面接ではないので「不採用」という言葉は使われませんが、現実的にはマッチングが低いと判断されれば実質的に不採用のような対応になるケースがありえます。
2つの事例を見てみましょう。
①企業側の伝達ミスで実際は面接だったケース
ビズリーチのプラチナスカウトを送っているのが人事の担当者で、実際にカジュアル面談を実施するのが現場の担当者だった場合に起こりがちなケースです。
社内で情報がうまく伝達されておらず、カジュアル面談だと思って参加したら実際は面接をされて、不採用になったという事例があります。
このようなケースに遭遇したら、どうすればいいでしょうか?
社内のコミュニケーション不足が原因で起こったことなので、「そういう会社なんだ」と判断するのも一つの考え方です。
ただご縁があって嬉しいと思う会社なら、もともと選考のつもりで臨んでおいて損はないでしょう。
②マッチングが低いと判断されたケース
企業は「この人とぜひ会いたい!話したい!」と思ってプラチナスカウトを送っています。
しかし実際に話をしてみると、思っていた経歴と違ったり、カルチャーフィットしないと判断されたりするケースは十分にありえるんです。
間接的にお断りされるパターンとしては、以下のようなことが考えられます。
- 次のステップの案内がない
- 応募したらポジションがクローズしたと伝えられる
私がカジュアル面談をする際、もしマッチングの低い方から次のステップに進みたい旨申し出があったら、正直に「カジュアル面談にて情報交換をした結果、マッチングが低いと判断したため、残念ながらご希望に添えません」と伝えるようにしています。
カジュアル面談その後のステップ
カジュアル面談が終わった後は、一般的に以下のような流れで内定まで進んでいきます。
- 正式応募
- 1次面接
- 最終面接
- 内定
職種によっては、上記の流れに筆記試験やケーススタディが追加されていたり、外資系企業では英語面接があったりします。
順を追って解説していきます。
カジュアル面談を経て、「この会社で次のステップに進みたい!」と思ったら、ここからが正式応募、いわゆる選考のプロセスになります。
カジュアル面談を担当してくれた採用担当社に、正式に応募したい旨を伝えましょう。
ビズリーチで企業からプラチナスカウトをもらっている時点で書類選考はクリアしているケースがほとんどなので、書類選考はありません。しかし正式応募にあたり履歴書、職務経歴書などの書類を提出してほしいと依頼されるケースが多いです。
正式応募後の最初のステップは1次面接となります。通常は、応募しているポジションの現場のリーダーやマネージャーが面接官となるケースが多いです。
面接のフェーズなので、ポジションに求められている経験やスキルを持ち合わせているか、即戦力として活躍できるかどうかを詳細に確認されます。
また、この段階からは志望動機もしっかり答えられるように準備しておく必要があります。
最終面接は所属予定部署のトップや役員が担うことが多いです。小さな会社であれば、社長が面接官になることもあるでしょう。
経歴やスキルの確認は1次面接で済んでいますので、最終面接では人柄やキャリア観など、ビジネスマンとしてのソフトスキルを見られると思ってください。
- 自分の経験やスキルを活かして、応募先の企業でどのように貢献していけるのか
- 自分を採用することで会社にとってどのようなメリットがあるのか
上記の点を面接官がイメージできる回答を準備しておきましょう。
採用企業にとって魅力的な経歴や人間性を持っていると判断されれば、内定となります!
中途採用の転職の場合は、「オファー面談」と言って、仕事内容や給与、福利厚生など内定条件を詳細に説明するための面談が再度設けられることが多いです。
1次面接以降は、入り口が企業スカウト経由だったかどうか、カジュアル面談を実施したかどうかはあまり関係なくなります。
スカウトをもらったからといって、選考フェーズ以降では優遇されることはなくなりますので注意しましょう。
企業スカウトをもらってカジュアル面談をしている時点で、企業にとってはある程度魅力的な経歴を持っていると判断しています。
そのため、企業スカウトを経由しない応募と比べるとマッチングが高く内定率が高くなっています。
それでも選考フェーズでは、カジュアル面談が済んでいるからと言って選考基準が甘くなることはありません。
本選考に進むのであれば、しっかり事前準備をしてから臨んでください。
カジュアル面談にむけて準備すべきこと
カジュアル面談は選考ではないですが、企業側は「この人に選考に進んでほしいかどうか」という観点で話をしています。
そのため、カジュアル面談前にはきちんと準備をするようにしましょう。
カジュアル面談をして「とても魅力的な企業なのでぜひ応募したい!」と思っても、準備不足で企業から「選考に進んでほしい」と思われなかったらもったいないですよね。
最低限準備すべきことは以下の4つです。
- 企業研究
- 職務経歴書のアップデート
- 自分の経歴について答えられるようにしておく
- 逆質問を考えておく
一つずつ解説していきます。
①企業研究
カジュアル面談では、企業側からビジネスやポジションについて説明してくれることが多いです。
しかしビジネスマンとして、その会社の事業について何も知らないで面談に臨むことは絶対にNGです!
会社のホームページやIR情報、四季報などのソースを見て、少なくとも以下のような基本情報については事前に調べておきましょう。
- その会社がどんな業界のどんなポジションに位置しているのか
- その会社のメインビジネスや事業計画
- 競合他社にはどんな企業があるか、他社との違いは何か
私は今まで数百件のカジュアル面談を実施してきています。「うちの会社のことを調べていますか?」と直接聞くことはありませんが、話していると事前に企業研究をしている人かどうかはすぐにわかります。
とても基本的で簡単なことなのに、実際にやっている人は肌感覚としては半分いるかどうか。多くの人ができていない基本を押さえるだけで、他の人とぐんと差がつきますよ。
このように企業研究はカジュアル面談を受ける準備としてとても重要なことなのです。
②職務経歴書のアップデート
2つ目の準備は、ビズリーチに登録している職務経歴書を最新情報にアップデートしておくことです。
多くの場合、カジュアル面談では履歴書などの書類の提出は求められません。
採用担当者はビズリーチに登録している職務経歴書を見て最初にマッチングを判断しています。カジュアル面談の最中も、その情報をもとにヒアリングをしていきます。
登録している職務経歴情報が最新でないと、カジュアル面談での話が噛み合わなくなるリスクがあります。
また登録していない情報を確認する作業に時間を取られてしまって、限られた時間の中で十分な情報交換ができなくなることもあるでしょう。
書類の提出を求められなくとも、もしすでに転職活動を開始していて履歴書や職務経歴書を持っている場合は、事前に提出しておくと採用側としてはとても助かり、好印象です。
このような理由から、ビズリーチに登録している職務経歴書は、カジュアル面談の前に再度見返して、最新情報にアップデートしておきましょう。
③自分の経歴について答えられるようにしておく
職務経歴情報をアップデートしたあとは、その経歴について聞かれた際に、実績やエピソードをスムーズに答えられるように準備しておきましょう。
以下のような質問を想定して、スムーズに、端的に回答できるように準備しておきましょう。
- 経験してきた職種や役割
- そこで得た経験やスキル
- 実績やそれを証明するエピソード
- ビジネス上の強みや特技
- 転職の動機や転職軸
- キャリア観、次の会社で実現したいこと
ここで準備したことは、仮に本選考に進んだ場合にそのまま面接対策として使えますよね!
④逆質問を考えておく
準備することの4つ目は、企業に対する逆質問を考えておくことです。
カジュアル面談は情報交換してお互いを理解する場なので、転職者から企業に対して質問する場面もあるからです。
効果的な逆質問の例をいくつかあげてみます。
- 御社の企業カルチャーやそれを象徴するエピソードを教えていただけますか?
- 社員の皆様は御社で働くことにどのような価値ややりがいを感じていらっしゃいますか?
- このポジションでのキャリアパスはどのようになっていますか?
- このポジションではどのような人物を求めていらっしゃいますか?
- この会社や業界の将来性についてどのような見解をお持ちですか?
- クライアントには競合他社との違いをどのように伝えていらっしゃいますか?
- このポジションで活躍している社員の皆様に共通している経歴、スキルやマインドセットはありますか?
- 私の経歴のどの部分を見てスカウトを送ってくださいましたか?
- 御社のホームページで、〇〇という事業計画について拝見しました。このポジションはこの事業計画にどのように関わるポジションですか?
共通しているのは、事前に企業研究をした上で、ホームページなどでは知り得ない情報について深掘りしようとしている質問。
また、社員に共通するスキルや自分の経歴で注目してもらったポイントなど、企業と自分とのマッチングを正しく理解しようとしている質問です。
逆に、労働条件に関する質問や、調べればすぐにわかることばかりを質問してしまうと、事前準備していないことが印象付けられてしますので逆効果です。例えばこのような質問です。
- 残業はどれくらいですか?
- 有給は取りやすいですか?
- 御社の所在地はどこですか?
- 何のビジネスをしているんですか?
自分の知りたいことを聞きつつ、効果的な質問で自分の評価を上げることもできる逆質問は奥が深いですね!事前にしっかり考えておきましょう。
カジュアル面談に関するよくある質問
初めてカジュアル面談に臨むときに、よく疑問に思うポイントをまとめました。
- 企業スカウトには何と返信したら良い?
-
ビズリーチ上で企業スカウトを受け取り、カジュアル面談を打診された場合、以下のような文面で返信してみましょう。
①転職への温度感はそこまで高くないが、カジュアル面談を受けて情報を得たい場合
〇〇株式会社 △△様
この度はメッセージをいただきありがとうございます。(名前)と申します。
転職自体を検討中ではございますが、カジュアル面談にてお話を伺うことは可能でしょうか。
以下の日程でご調整いただけますと幸いです。
(面談可能な候補日程をいくつかあげる)ポイントは、返信メールの時点で「転職自体を検討中」というステータスを伝えてしまうことです。
この予防線を張っておくことで、企業側も温度感に合わせた面談内容に調整してくれる可能性があります。
②ご縁があればぜひ入社したい企業からカジュアル面談の打診がきた場合
〇〇株式会社 △△様
この度はメッセージをいただきありがとうございます。(名前)と申します。
ぜひ一度ご面談の機会をいただき、お話をさせていただきたく存じます。
貴社のホームページで□□のビジネスについての情報を拝見し、非常に興味を持っております。
私の☓☓社での経験と親和性を感じておりますので、その点についてご面談の中で確認させていただければ幸いです。
先に履歴書と職務経歴書をお送りいたしますので、お時間があればご確認をお願い致します。
(以下、面談可能な候補日など)ポイントは、すでに返信の時点で基本的な企業研究をしている点、また自分の経歴との親和性を匂わせている点です。
①の例と比べて、明らかに志望度が高いことが文面からわかりますよね。
このような返信メールを受け取れば、企業側としても優先度の高いカジュアル面談をすることになります。
しおりメールひとつでも相手に与える印象は大きく異なります。スカウトへの返信もひと工夫をして、カジュアル面談前に好印象を持ってもらうようにしましょう!
- カジュアル面談に適している服装は?
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スーツほどフォーマルでなくても構いませんが、「ビジネスカジュアル」が基本です。
襟付きのシャツやポロシャツを単体で着たり、シンプルなTシャツにジャケットを羽織っても良いでしょう。
無地や控えめな柄で清潔感を意識したほうが、服装に対して余計な印象を与えないのでおすすめできます。
また、業界や職種に合わせた服装を選ぶことも重要です。
金融機関などの硬いビジネスマナーを好む業界や、営業職のような人前に出る職種では、カジュアル面談でもスーツを着用したりするTPOも考えてみると良いでしょう。
- オンライン面談で注意すべきポイントは?
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最近はオンラインでカジュアル面談をする機会がとても多いです。ツールはZoom、GoogleMeet、Teamsなどが使われます。
オンライン面談では以下のようなポイントに気を配りましょう。
- オンラインツールのテスト接続やアプリのインストールなど
- インターネットの安定した接続環境の準備
- 適切なビデオ通話機器(ウェブカメラ、マイク、ヘッドセット)の準備
- 背景に映る部屋や騒音、同居人の声などへの配慮
またオンライン面談では、対面に比べて相手のリアクションがわかりにくいという特徴があります。
カメラを通して相手と目線をあわせ、対面のときより大きくうなずくようにすると、オンラインでもコミュニケーションがスムーズになります。
- カジュアル面談に応募書類は必要?
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面接選考ではないので、基本的には不要なケースがほとんどです。
なぜなら、ビズリーチ上に登録している職務経歴書を見てスカウトを送ってきているからです。
ビズリーチ上に登録している職務経歴は常に最新情報にアップデートしておけば問題ありません。
ただ意欲が高い場合は、求められずともカジュアル面談の前に応募書類を提出しておくと好印象です。
- カジュアル面談なのに「志望動機」を聞かれてしまったら?
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選考ではないはずなのに、企業によっては志望動機を聞いてくるケースも少なからずあります。
志望度の高い企業の場合は、念のため志望動機を準備しておいたほうが良いでしょう。
一方で本当にカジュアル面談のつもりで臨んでいる場合は、その旨を正直に伝えても問題ありません。
本選考に進む可能性を残しつつ、以下のように伝えてみてください。
いただいたスカウトから、選考要素のない面談だと認識していたため、現時点で御社への志望動機をお伝えすることは難しいです。
ただ、御社の〇〇なところに興味を持っており、今日の面談で詳しく聞きたいと思っております。このように、「志望動機」はまだないけど、「興味」はありますというニュアンスを伝えることが重要です。
【体験談】ビズリーチのカジュアル面談
筆者のしおりは、自分自身が転職者としてビズリーチのカジュアル面談を受けたこともありますし、逆に採用企業側としても、ビズリーチのサービスを利用して、人事担当社として数多くのカジュアル面談を実施した経験があります。
両方の視点から、それぞれの体験談をお伝えします!
転職者としての体験談
①登録〜プラチナスカウト受信
転職意欲がそこまで高くない状態でビズリーチに登録しました。ヘッドハンターからのスカウトが多いと感じたので、「企業からのプラチナスカウトのみ受け取る」という設定に変更しました。
企業スカウトは、多い時で1週間に4-5通、少なければ1週間に1通くらいの感覚です。有名な企業と、知らない企業、半々くらいでした。
企業からのプラチナスカウトのメール文面は、しっかり読んでみると面白いことがわかりました。
明らかにテンプレートを使って、全員に同じ文章で送っているんだろうなーと思うメールもあったし、ちゃんと私の経歴を読んで、私個人あてに書いているなというメールもありました。
知らない企業でも、スカウトメールに企業のビジネスの概要を書いてくれていることがほとんどで、何の会社なのかはざっくりと理解することができました。逆に誰もが知っている大手企業は、企業の紹介は全く書いてないことが多かったです(強気!)
②スカウトに返信〜カジュアル面談実施
転職意欲は高くなかったものの、「近い将来転職に向けて具体的に動き出した場合に、この企業とのコネクションを持っておきたいか?」という観点で、企業の規模や有名かどうかに関係なく、いくつかのスカウトメールに返信し、カジュアル面談を受けました。
コロナ禍より前でしたが、すべての面談がオンラインで行われました。
志望動機を聞かれたことはなかったですが、面接のようにピリッとした雰囲気でひたすら経歴を聞かれたカジュアル面談もあり、「ぜんぜんカジュアルじゃなかった」と思ったケースも数件ありました。
今思えば、転職への温度感を聞かれた際に、「今はそこまで意欲が高くなく、情報収集の段階」と正直に答えてしまっていたので、企業側もあまり優先度の高い候補者だとは見てくれていなかったような気がします。
8割くらいの確率で本選考への案内をいただけたものの、応募を急かされることはなかったので、結局そのままフェードアウトしてしまいました。
③転職者としてカジュアル面談をした感想
本来は、やはり転職意欲がある程度高くなってからカジュアル面談を受けたほうが、魅力的な企業に出会えたときにすぐに行動に移せるという点で良いと思いました。
ただ、企業の担当者から直接ポジションについての説明を受けることは、転職エージェントを通して伝言の形で聞くよりも、よりわかりやすくイメージが湧きやすかったし、事前に企業に直接質問を投げかけられる機会はカジュアル面談以外にはないので、とても良い機会だったと思います。
誰もが知っている超大企業は、もともと勝手に良いイメージを持っていた分、カジュアル面談を受けると実際はイメージと違ってちょっと魅力度が下がることが多かったです。(勝手なイメージで勝手に幻滅して失礼ですね・・)
逆に、聞いたことのない会社はもともと何もイメージを持っていない分、カジュアル面談後に「この会社意外といいじゃん!」と思うことが多かった印象です。
大企業はカジュアル面談なんてしなくても候補者が集まるのです。企業ブランド力の低い中小企業にとって、とても良い機会なのですね。
\ 企業スカウトを受け取ってみる /
採用側(面談実施者)としての体験談
①スカウト〜カジュアル面談の日程調整
ビズリーチは転職者には無料プランがありますが、企業は利用料を払ってビズリーチを利用しています。
プラチナスカウトの通数も制限されており、1通あたりのコストを計算するとなんと1通2,000円です!
ビズリーチのプラチナスカウト返信率は、企業や職種によって異なりますが、私が在籍している外資系企業(B2Bサービスで、一般人への知名度は低い会社)ではだいたい4-5%です。100人に送ると5人くらい返事をくれます。
1通2,000円のスカウトを送るので、登録している職務経歴書の内容をしっかり読み込んで、「絶対会いたい!話をしたい!」という人に送っています。
でも100通送っても、返事をくれるのは4-5人なので、企業にとってはとてもコストが高いですね。。。
返事をくれた人と、カジュアル面談の日程調整をするのですが、日程調整の途中で連絡が途絶えて、カジュアル面談実施前にフェードアウトしてしまう人も意外とたくさんいます。
また現職が忙しく、カジュアル面談を夜間や土日に設定してくださいと依頼されることも少なくありません。
採用企業側も業務としてカジュアル面談を実施していますので、基本的には平日の業務時間内に行うのが理想です。昼休みにやることもできるので、平日の業務時間帯に時間が取れるタイミングで返信したほうが良いですね。
逆に土日や深夜にカジュアル面談ができる会社は、裏を返せば土日や深夜にも働く必要がある、ワークライフバランスの悪い会社と思って良いと思います。
②カジュアル面談を実施
私は平均的に1週間で4-5件のカジュアル面談を実施しています。30分〜1時間、すべてオンラインで行います。
プラチナスカウトを送る時点で、ビズリーチに登録されいてる職務経歴書を読み込んで、経歴がマッチすると思っているので、カジュアル面談はその内容の答え合わせをする感じですね。
ただマッチングが大きく外れることは少ないので、やはり候補者の印象を左右するのはコミュニケーション能力や事前準備をしてきてくれているかどうかで差がつきます。
緊張している人には、なるべくリラックスして本音で話してほしいので、こちらもカジュアルに個人的な話(趣味の話や最近あったできごとなど)を話すこともありますよ。
③カジュアル面談で企業が見ていること
企業側は、カジュアル面談では以下のようなことを見ながら「この人に本選考に進んでほしいか?」ということを考えています。
- 経験とスキル
- 転職への熱意
- 逆質問の内容と質
- コミュニケーションスキル
- 人柄
- カルチャーフィット
- 基本的なビジネスマナー
そもそも転職への温度感が低いとわかれば、正直、次のステップへ案内する優先度は低くなります。
企業側は、すぐにでも採用したいと思ってビズリーチを利用しているからです。
逆に言えば、良い候補者だけど転職への意欲が低い人に、どうやって企業の魅力を説明し、熱量をあげてもらえるかは、企業の腕の見せどころです。
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まとめ:カジュアル面談を活用して内定に近づこう
今回の記事では、ビズリーチのカジュアル面談について基本から応用までを解説しました。
カジュアル面談は選考とは違いますが、選考につながる重要な役割を果たしていることがわかっていただけたでしょうか。
きちんと準備して臨むことで、選考から内定までの可能性をぐっと高めることができるので、うまく利用して条件の良い転職を目指していきましょう。
ビズリーチに登録がまだの方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
\ カジュアル面談を体験してみる /
それではまた!