しおり成果主義って実際どんな感じ？どんな人が向いてるんだろう？
日本企業ではなかなかなじみのない成果主義ですが、近年では日本企業でも取り入れられたりと、注目を集めています。
この記事では、バリバリ成果主義の外資系企業で11年人事をやっている筆者が、成果主義の基本から応用までを解説していきます。
この記事を読めば、成果主義の会社について具体的にイメージし、自分が成果主義に向いているかどうかを判断できるようになります！
しおり成果主義あるあるも読んでみて！
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成果主義とは
成果主義とは、社員の仕事の「成果」に基づき評価し、給料や昇進にダイレクトに反映させる制度。
年齢や勤続年数によらないフェアな評価が特徴的です。
ポジション別採用を行なっている外資系企業や、営業職などの「数字としての成果」が見えやすい職種では相性がよく、近年では日本企業でも積極的に採用されるようになってきました。
ここでは、能力主義や年功序列の制度と比較しながら解説していきます。
能力主義との違い
成果主義と能力主義は混同されやすいですが、異なる制度です。
成果主義は仕事の「結果」にフォーカスするのに対し、能力主義はもともとのスキルや経験、取り組みの実績など、その人の「能力」を重視します。
例えば能力主義では、専門性の深さも評価対象となるため、必ずしも短期的に成果が出ていなくても、長期的な貢献が評価されることも多くなります。
年功序列との違い
日本企業に代表される年功序列制度は、成果主義とはほとんど正反対の制度だと言えます。
年功序列では年齢や勤続年数が基準となり、時間と経験の長さが給与や昇進に影響します。
新卒採用がその代表で、新卒で入社してから長年勤務することで、だんだんと責任の重い仕事を任されるようになる、長期雇用が前提の仕組みですね。
一方で成果主義は、社歴を問わず個々の成果が重視されます。
成果主義のメリット
成果主義のメリットには以下のようなものがあります。
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一つずつ解説していきます。
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誰にでも昇給・昇進のチャンスがある
成果主義では、成果によって昇給・昇進が決まるため、年齢や性別に関係なくチャンスがある点が大きなメリットです。
例えば以下のようなステータスは一切関係なく、実力に応じて給与や昇進が決まります。
- 社会人歴の浅い新入社員であること
- 中途入社したばかりであること
- 時間的制約のあるワーママであること
どのようなステータスであっても、実力を発揮して成果さえ出していれば、フェアに評価され高い報酬をもらうことができますよ。
仕事へのモチベーションが高まる
仕事へのモチベーションを高く保てるのも、成果主義の大きなメリットです。
実力しだいで誰にでも活躍できるチャンスがあったり、自分の成果がダイレクトに給与に反映されたりする環境だからです。
さらに「成果」を基準とした評価制度なので、仕事の目標が明確になり、何に向かって頑張ればいいのかがわかりやすいのですね。
実力のある同僚と刺激し合える
実際に成果を出している同僚と刺激し合い、学び、成長することができるのも、成果主義のメリットだと言えるでしょう。
成果主義では、共に働く同僚とも切磋琢磨する機会が多いため、自然と自分のスキルアップにつながる環境が整っているのですね。
特に外資系企業では、多国籍で多様性のあるバックグラウンドを持つ人と関わることで、さらに視野が広がり、新しい知識を得ることができますよ。
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成果主義のデメリット
反対に、デメリットと言える注意点もいくつかあります。
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具体的に見ていきましょう。
安定を期待できない
成果主義のもとでは、安定した雇用や収入が保証されないリスクがあります。
成果がフェアに評価されるということはそれだけシビアでもあるということだからです。
モチベーション高く仕事をしても、時には成果に繋がらないこともあるかもしれません。
成果と給与がダイレクトに反映されやすい業界や職種では、成果の上がらない時期は期待する給与水準に届かないことも。
年功序列の会社のように、安定的に給与が保証されている安心感はありません。
逆に言えば、成果の高い時は期待以上の給与水準になるという点を魅力に感じられる人には、すごく向いていますよね。
成果主義でも給与をできるだけ安定させたい場合は、間接部門の職種を選ぶのがおすすめです。
未経験だと厳しい
成果主義の会社に未経験で転職した場合、短期間で成果を出すハードルが高い点にも注意が必要です。
多くの日系企業が「未経験者（新卒）を採用し何年もかけてじっくり育成する」という考え方なのに対し、外資系企業など成果主義を採用する会社は「ポジションに必要なスキルを持っている人を即戦力で採用し、短期間で成果を出してもらう」というスタンスです。
このように成果主義の会社は、すでに持っているスキルを活かしながら、短期間で成果を上げることが求められる環境だと言えます。
プレッシャーが大きい
成果主義の環境では常に高い成果が期待されるため、プレッシャーを感じやすい働き方になることがあります。
成果主義では、どこかで1回成果を当てれば良いというわけではなく、成果を出し続けることが期待されるからです。
この環境を「仕事のモチベーションが高まる」とポジティブに考えられるか、「プレッシャーが大きい」と捉えてしまうかによって、ずいぶん見え方が変わってきますよね。
プレッシャーが大きいということは、裏を返せば、それに打ち勝ったときにビジネスマンとして成長できる度合いも大きいということです。
適度なプレッシャーを起爆剤にして、大きく成長できる環境に魅力を感じる人にはおすすめの環境だと言えます。
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成果主義に向いている人の特徴
ここからは、どんな人が成果主義の環境に向いているのかについて解説していきます。
まず成果主義に向いている人は以下の特徴があります。
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個人の実力で勝負してみたい人
個人の実力で勝負したい！と思う人は、成果主義の環境で働くのがおすすめです。
年齢や社歴は関係なく成果を出した人がフェアに評価され、報酬を得たり昇進したりする環境だからです。
不公平な評価が少なく、実力次第で短期間での昇進も可能。
しおり人一倍営業成績を上げているのに、報酬は同僚と横並び・・・
このような不満を持ったことがあれば、年功序列から卒業し、成果主義で実力で勝負する方が向いていますよ。
大きい裁量を持って働きたい人
もっと大きい裁量を持って働きたいと考えている人も、成果主義の環境に向いています。
外資系企業など成果主義の環境では、ポジションごとに期待される成果が定められており、その成果を出すためにどのような手段を取るかも含めて、本人に判断を任せているからです。
自分で意思決定をしていく機会が多いことで、リーダーシップを発揮する機会も増え、やりがいを感じやすい環境だと言えます。
私も以前日系のメーカーで働いていたときは、業務が細分化されすぎて「この仕事は何のためにやっているんだろう？」という疑問を持つことがありました。
今は外資系企業の人事部で、採用に関わるすべての業務を任されていますので、一つ一つの仕事がどの結果につながるのかを意識することができています。
このように成果主義では、「成果」というゴールに向けて、大きい裁量を持って主体的に仕事をすることができるのですね。
成長意欲が高い人
「仕事を通じて成長したい！」という意欲の高い方も、成果主義の環境がとても向いていると言えます。
成果を出し続けるために、目標に向かって主体的に取り組んだり、成果を出し続けている優秀な同僚と切磋琢磨したりすることで、ビジネススキルが急速に成長するからです。
現在の職場で、自分の成長が鈍化していると感じる人は、成果主義の環境にチャレンジしてみてください！
しおり必ず成長を実感できるはずですよ。
こちらの記事では、成果主義の外資系企業に向いている人について詳しく解説しています。ぜひ読んでみてくださいね。
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成果主義に向いていない人の特徴
成果主義の環境は、成果を出すことが得意な人には向いていますが、他の要素に価値を感じる人には合わないかもしれません。
以下のような人には成果主義はあまり向いていないかもしれません。
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どちらが良い悪いではありません。向いているかどうかを慎重に判断して、見極めていきましょう。
プロセスも評価されたい
成果主義では最終的な結果を重視するため、プロセスにはあまり注目がいきません。
このため、「頑張りそのもの」や「工夫した過程」も認められたいと感じる人には、やりがいや満足感を感じにくいかもしれません。
細やかな努力や着実な積み重ねを認めてもらいたい方には、定性的な評価も含めた仕事環境のほうが向いていることもあります。
将来の安定に魅力を感じる
成果主義では、一定の結果を残すことが求められるため、常に結果を出し続けることを不安に感じることがあります。
特に、安定した環境を望み、それを重要視する人にとってはプレッシャーとなるかもしれません。
例えば、安定した給与や長期的なキャリアパスを重視する方は、外的変化やリスクが少ない環境での働きを好む傾向にあります。
このような方は、日系企業に代表される年功序列の環境の方がマッチしていると言えるでしょう。
与えられたタスクを着実にこなすのが得意
成果主義では、自発的な目標設定や結果を重視する姿勢が求められますが、与えられたタスクをきちんとこなすことに自信を持つ方は、逆に評価されにくい環境です。
決められた仕事を計画的に進めることが得意な方は、自分で目標を探し出すよりも、組織が提供するフレームワークの中で力を発揮しやすいですよね。
自分の得意分野を活かせる職場を選び、無理なく成長できる環境を見つけることも大切ですよ。
【体験談】成果主義あるある
筆者はバリバリ成果主義の外資系企業で11年間人事として仕事をしています。
その中で実際に見てきた、「成果主義あるある」と言えるケースを体験談としてご紹介していきます。
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20代で年収1000万円超え
成果主義の会社でも特に成果がわかりやすいのが営業職です。
私が在籍していた外資系IT企業で20代の若い営業マンがいたのですが、いつも非常に良い成績を収めていて、売った金額の数％をインセンティブとして得ていたので、毎年年収が1,000万円を軽く超えていました。
成果主義を採用している外資系の中でも高いインセンティブ制度を取っている会社では、実力次第で若いうちから高収入を得られるチャンスがあります。
自分を成長させる意欲が高く、スキルを磨き続ける人にとっては、年齢に関係なく高い収入を得るチャンスがある絶好の環境ですね。
年下の上司に年上の部下
成果主義の環境では年齢ではなく成果が重視されるため、年下の上司に年上の部下という状況は珍しくなく、まさに「あるある」です。
外資系企業では、そもそも入社時に年齢をはっきりきくことはありません。学歴などでだいたいはわかりますが、英文レジュメにも年齢を書く欄はなく、採用において重要視されていないのです。
外資系の中では全然不自然なことではないですが、日系企業から転職してくる人の中には、違和感を感じる方もいるようでした。
入社2年目で部長に飛び級
成果主義の環境では、入社して1．2年で大きな役職につくことができます。
実際私が在籍していた外資系企業でも、入社2年目でいきなり部長に昇進した人もいて、年功序列とは真逆の環境と言える一例です。
もちろんそのぶん仕事のプレッシャーや責任も増えますが、リーダーのポジションに早くからチャレンジしたいという気持ちを持っている人にとっては魅力的な環境だと言えるでしょう。
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成果主義が日本企業に合わない理由
成果主義を採用する日本企業も増えてきましたが、個人的には日本企業と成果主義はあまり相性が良くないと感じます。
その理由を以下に解説していきます。
日本企業が成果主義を導入するには、まず会社のカルチャーから調整していくことが必要になります。
具体的に見ていきましょう。
長期雇用が前提
日本企業の成り立ちとして、社員に長く働いてもらうという考え方があります。
その代表格は「年功序列」や「退職金制度」で、長く働くごとに役職が上がり、長く働けば働くほど退職金の金額が上がっていきます。つまり、長く働くことで得られるメリットがあるのです。
一方成果主義はすぐに成果を出してもらうことを重要視しており、どちらかというと短期の目線での評価となります。
一定期間で成果が出なければ、そのポジションにはマッチしないと見なされることもあるし、マッチしないからといって、他部署に異動できる仕組みもありません。
この点で、日系企業とはあまり相性が良くないと考えられます。
チームワーク重視
日系企業はチームや部署として成果を上げることが重要視される傾向にあります。
個人の成果よりも、チーム全体の協力や調和が求められることが多く、個人の成果が重視される成果主義とは相反する考え方になっています。
成果主義の環境でもチームの輪を乱すような言動はNGですが、評価制度などはチームより個人の成果にフォーカスされます。
組織として動く意識が強い日系企業が成果主義を取り入れる時は、この点に注意が必要です。
評価制度との相性
日系企業の従来の評価制度と成果主義をそのまま組み合わせることは難しい側面があります。
一般的に日系企業の評価制度は、チームでの成果に加えて、協調性、勤務態度、プロセスなどが含まれることが多いですよね。
成果主義の環境では、目標設定は設定はポジションごとにすでに決まっており、仕事のアウトプットのみが基準となっています。
協調性や勤務態度など、評価が曖昧になりやすい項目は含まれていないことがほとんどなのです。
日系企業が成果主義を導入しようとする時に一番難関なのが、今までの評価制度の考え方をガラリと変えることだと言えるでしょう。
成果主義の会社に転職する時に気をつけるポイント
今まで日系企業で働いていた人が初めて外資系など成果主義の環境に転職する際には、注意したいポイントがあります。
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ひとつずつ具体的に見ていきましょう。
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厳しさを認識しておく
成果主義の環境は、極論を言えば個人の業績や数字が全ての世界です。
成果が出ている時はフェアに評価され納得感が高いですが、結果が出ない時は厳しいフィードバックを受けることも。
しかし厳しい環境で成果を出し続けるモチベーションがあれば、ビジネスマンとしてのスキルは短期間で格段にレベルアップする魅力的な環境だとも言えます。
成果に対してシビアな環境で自分を試してみたい人にはおすすめです。
短期間で成果を出す
外資系などの成果主義の会社に転職する際には「即戦力」とみなされます。
入社後数ヶ月程度の短期間で一定の成果を出すことが求められていると認識しておくようにしましょう。
そのためには、自分がすでに経験していて、ある程度のスキルがある業種や職種を選ぶことがおすすめです。
自分で学び、行動する
成果主義の企業では、自発的な学びと行動が求められます。
上司からの指示を待つのではなく、自ら業務に必要な知識を学び、実践していく力が高く評価される環境です。
逆に言うと、外資系のような成果主義の企業では、日系企業にあるような体系的なトレーニング期間は設けられていないことが多いです。
受け身の姿勢ではなく、自ら情報を取りにいき、率先して行動するマインドが評価されるということを覚えておくと良いでしょう。
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成果主義の企業ランキング
具体的に成果主義を採用している企業はどのようなものがあるのか、以下の2つの観点でランキングを出しているソースをご紹介します。
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成果主義の企業ランキング
転職会議
という企業の口コミが見られるサイトが発表した成果主義の企業ランキングによると、ランキング1位は株式会社ユニクロという結果になっています。
転職会議の中で「成果主義」や「実力主義」という言葉での口コミがついた数に基づいたランキングとなっています。
１位となったユニクロでは、新入社員であっても実績を残せば3−５年で経営幹部への登用もあるというようなドラスティックな人事制度が導入されいますよ。
評価制度が適正な企業ランキング
次に、同じく社員の口コミサイトであるOpenWorkが発表した、評価制度が適正な企業ランキングを見ていきましょう。
この調査では、中途入社者23万人による「人事評価の適正感」の会社評価スコアをランキング化。１位はコンサルティング会社のケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ株式会社となっています。
上位にランクインした企業に共通しているのが成果主義の評価制度のようです。
評価基準が明確でフェアだという特徴があると同時に、そこで働く社員も、時にはシビアともなり得るその評価制度に納得した上で働いているという特徴が見て取れます。
必ずしも外資系企業ばかりではないようですね。
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まとめ：成果主義にチャレンジしてみよう！
この記事では以下の点について解説してきました。
- 成果主義と年功序列の違い
- 成果主義のメリット・デメリット
- 成果主義に向いている人・向いていない人
- 成果主義あるある
- 成果主義の会社に転職する際に気をつけること
- 成果主義の企業ランキング
年功序列の環境でもどかしい思いをしたことがある人にはとてもおすすめな環境だと言えます。
外資系企業の方が相性は良いですが、近年は成果主義を導入する日系企業も増えてきました。
転職する際は、自分の経験分野で、短期間で成果を出せそうな職種を選ぶことがポイントです。
- もっとスピード感を持って成長したい
- もっと自分の成果を評価してほしい
こう思ったことがあるなら、ぜひチャレンジしてみてください。
成果主義の環境への転職を考えてみたい方は、以下より自分に合ったエージェント・サイトを選んでみてくださいね。
それではまた！
